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株式会社敷島ファーム
栃木県那須郡那須町高久丙1796

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ゼロカーボンビーフへの道 Ⅱ 〜セルロース飼料「元気森森®」の給与開始〜

ゼロカーボンビーフ

牛などの反芻動物は消化吸収の過程でメタンガスが発生しゲップとして排出され、糞尿からは堆肥化の過程でメタンガスなど温室効果ガス(GHG)が発生します。(「ゼロカーボンビーフへの道Ⅰ」参照)

牛を飼育する以上、GHGの排出をゼロにすることはできませんが、生産活動改善による排出削減や、生物学的特性を利用した排出削減、排出に相当するGHG吸収(オフセット)などにより、実質的にゼロにしていく取り組みを進めています。


敷島ファームでは以前より、日本製紙株式会社が国産パルプから製造した新たな飼料、高消化性セルロース飼料「元気森森®」を黒毛和牛へ給与する試験に協力していましたが、黒毛和牛への本格的な給与開始を決定しました。

セルロースは牧草の主成分で牛の主要栄養源です。製紙の工程で木からセルロースだけを抽出する工程があり、その工程で抽出された高純度・高品質なセルロースを飼料化したものが「元気森森®」となります。

一般的な牧草は難消化成分を含みますので、消化吸収率は50%程度といわれていますが、「元気森森®」は99.6%という高い消化吸収率(理論値)となります。この高い吸収率により糞便減少=GHG減少に期待されています。(実証試験中)

森林は人が管理することにより、GHG削減効果のある森林となります。植物は光合成により二酸化炭素を吸収して酸素を放出しますが、同時に酸素を吸い二酸化炭素を放出する呼吸もおこなっています。管理されずに木々が密集した森では、日の当たる上部しか光合成をおこなわなくなります。さらに、日の当たらない地面には光合成をおこなう植物が生えにくくなくなります。

「元気森森🄬」の原料は国産木材になります。原材料となる木材は、間伐材や植林により生産された木材を利用しています。数十年単位という長いサイクルでおこなわれる「植林→間伐→利用→植林・・・」は、GHG削減の上でも重要な活動になります。

木は切らずに守れば良いのは無く、しっかりと管理し計画的に利用していくことが大切です。木々を知り、森林活動で実績のある日本製紙が生産する「元気森森🄬」を利用することは、GHG削減にもつながっていきます。

さらに、国産飼料の「元気森森🄬」を利用することにより、海外から船舶輸送される輸入飼料に比べ、化石燃料に由来するGHG削減にもつながります。

様々な面からGHG削減に期待の「元気森森🄬」 / 日本製紙「元気森森🄬」製造工場にて撮影

敷島ファームでは「元気森森🄬」をとおして、高い消化吸収によるGHG排出削減、間接的な森林活動の促進による吸収拡大、輸送に起因するGHG排出削減を推進していきます。